2018度 大阪府訪問看護ネットワーク事業 機能強化支援セミナー 実施報告書 

2018年度から大阪府の事業補助を受け、訪問看護ステーション事業所等の機能強化を支援するため、今年はセミナーを7月22日と8月18日の2日間にわたり実施した。

2018年7月22日(第1回)の参加者は25名で、年齢は40歳代9名、50歳代9名であった。臨床経験年数は21~30年が最も多く8名、うち訪問看護経験年数は1~5年が12名と最も多かった。1年未満はいなかった。
受講動機は、「経営において危機感がある」「事業拡大のため」「理論・手法を学びたい」「スタッフのモチベーションを上げたい」「サービス向上」などがあった。
第1回の研修内容は、本学の経営・経済の専門家からバランスト・スコアカードを活用したサービス価値向上のマネジメントや人的資源のマネジメントについての講義であった。研修後のアンケートでは、実践に役立つと研修の満足も高かった。

2018年8月18日(第2回)の参加者は24名であった。研修内容は、バランスト・スコアカードを用いた戦略目標を設定しサービスの戦略計画、経営・管理の課題の抽出であり、前回の講義を基にワークショップ(個人ワーク)を行った。研修後のアンケートでは、実際に役立つが、少し難易度が高いとの意見もあった。

セミナー終了後の個別指導への参加希望は15名であった。

今年度のセミナーでは、グループワークではなく個人ワークを行い、セミナーの中で自施設の課題を抽出し、具体的な戦略計画を考えることを集中して実施した。結果、「事業所の現状と当てはめて、客観的にみる事が出来た」や「管理者としてすべきことがわかった」、「自身が気づいていない問題に気づけた」、「スタッフと一緒にSWOT分析をしてみようと思う」、「具体的にどう動いていくかのイメージが付いた」との意見があり、今回のセミナーが役立ったと考える。一方、「今回、なかなか理解できていないので、もう少し継続して学びたい」や「機能強化加算がとれるように具体的なアドバイス、コツが得られたらありがたかった」などの意見もあり、継続研修や内容についてなど今後の検討課題としたい。