2018度 大阪府訪問看護ネットワーク事業 機能強化支援セミナー(報告会) 実施報告書 

2018年7月、8月に実施した機能強化支援セミナーとその後の個別指導を受講された管理者様より、その取り組みと成果を発表する報告会を開催した。

参加者は30名で、年齢は40歳代・50歳代が10名で最も多く、次いで30歳代が4名、20歳・60歳代が3名であった。臨床経験年数は6~10年と21~30年が最も多く7名、訪問看護経験年数は1~5年が17名と最も多かった。職位は管理者・所長19名、訪問看護師5名、理学療法士3名、経営者2名などであった。今年度のセミナー受講者6名、未受講者24名であった。

報告会の内容は、大阪学院大学の経営・経済の専門家である山本教授による『信頼される訪問看護ステーション経営実現のために』と、大阪府立大学の上野山准教授による『管理者も看護師も元気にするマネジメント観と行動』についての講義があった。その後で『機能強化への取り組みの実際』について3名より活動報告がなされた。実践報告の講師は、かがやき訪問看護ステーション加美駅前管理者の野口さやか様、アクティブネットワーク訪問看護ステーション管理者の井上恵実様、やさしいそら訪問看護ステーション管理者の石橋裕美様であった。

セミナー後のアンケートでは、内容の理解度について「理解できた」、「実践に役に立つ」、との回答が最も多かった。自由記述では、「ハッとさせられることや共感できることがあった」や「個別指導では悩みや迷いがある時に方向を導いてもらえるような気がする」などがあった。満足度も「満足できた」14名、「ほぼ満足できた」12名と高評価であった。さらに、次年度のセミナーに参加したいと答えた方は15名おり、次年度の個別指導を希望された方もいた。

今回は、3施設の管理者様から実際の訪問看護ステーションの経営改善の取り組みについて、具体的に報告いただいた。このことにより、SWOT分析やBSC、VEなどにより、新たな気づきや日頃悩んでいる事の整理につながったとの意見があり、自施設を改めて見直す機会になったと考えらえる。また、マネジメント観と行動に関する関心も高く、個別指導へのニーズが高いことがわかり、経営だけでなく人材育成までに視点を広げた個別指導の重要性が再認識された。